運転免許と認知症

高齢者の交通事故が非常に増えました。アクセルとブレーキの踏み間違いや高速道路の逆走など、多くが認知症高齢者によるものです。道路交通法が改正され、免許更新時や交通違反のあった時に認知症が疑われると、医療機関で検査を受けないといけません。認知症と診断されると運転免許は取消処分になります。諸検査をしても、「正常とは言えないが、認知症とまでは言えない」という状態の方がいます。この状態が軽度認知障害です。軽度認知障害の方のほぼ半数が、その後認知症に移行すると言われています。地方は、公共交通機関が都市部ほど充実しておらず、高齢者の移動手段と運転免許は、抱え続けるジレンマです。

CTとMRIのちがい

脳は頭蓋骨の中にありますので、病気の診断には断層撮影が必須です。エックス線を使用したCTと、核磁気を利用したMRIという代表的な検査があります。MRIは脳の断層撮影と血管を見ることができますが、CTでは血管を映し出すことができません。逆に、MRIは骨の病変をみることはできず、CTでないと骨の病変がわかりません。場合によっては、両方撮影しないとわからないこともありますし、さらに造影剤を使った検査が必要になることもあります。症状に応じて必要な検査を判断します。※CTは比較的短時間で検査が可能ですが、MRIは20〜30分かかる検査です。どちらも受付された順番で検査します。

予約なしでフルコースは難しい

医療は、医師1人では難しく、受付の事務職・看護師・検査技師さんとの連携で動いています。医療スタッフも勤務時間に合わせて仕事をしていますので、時間ギリギリの受診となると、対応する側もギリギリになるのが現実です。十分な対応を期待されるなら、やはり余裕を持って早め早めの受診していただければと思います。予約なしで閉店時間ギリギリにレストランに駆け込み、フルコースを頼んでも難しいのと同じです。